初音鮨で劇場型の寿司を満喫した話

創業明治26年。現在は4代目。
2020年も星を獲得して、ミシュランは12年連続で二つ星。
数年前から業態を大きく変更して劇場型寿司屋の先駆者的な存在となった初音鮨にやっと行くことができた。

時はコロナウイルス全盛期?

さて、今のこのコロナウイルスで世の中が非常に厳しい状況を1年後、このブログを見返したときに「そんなこともあったなぁ」と思えるのか。それとも数年後も何らかの形で影響を残しているかはまだ知る由もないけど、少なくとも僕らがこの初音鮨に伺った時はコロナ全盛期だ。
そのため、入店前にはアルコールスプレーで手を除菌。
お店の方も、「こんな感じですいません。」と、謝りながら全スタッフがマスクをつけての接客だよ。

余談だけど、ちょっと咳払いするだけでもう人じゃないみたいな目で見られるからね。最近じゃ。
前日にカラオケで盛り上がりすぎて喉の調子が悪いだけだけど、もう異物を見るような目で見られるから、迂闊に咳払いすらできない世の中になってしまった。
昔は飲食店スタッフがマスクをして接客するなんて絶対ありえなかったけど、今ではむしろ歓迎されるようなムードすらあるよね。
そんな中、劇場型寿司屋の先駆者的な存在の初音鮨劇場は大将のシャリ切りから始まったよ。

先ずはスープを頂きながらマグロやワサビの説明を

色々なタイプの寿司屋があるけど、初音鮨では産地をしっかり教えてくれるタイプの鮨屋だよ。情報もしっかり食べさせてくれる。
この辺りは寿司屋によってタイプが違うよね。
僕はどっちも好きだ。一流の食材を使っててもあまり説明がなくて「いいから何も言わずに美味いから食べて」ってスタイルの寿司屋もまだまだたくさんあるからね。

今日のマグロは勝浦産。お値段もそれなりに高いお店(1人5万円以上はするよ。)だからボッタクリとか言われちゃうこともあるんだろうね。なんとマグロの仕入れの伝票まで見せてくれた。30万円以上するマグロの伝票がずらりと並んでいたよ。

田代さんちのわさび

わさびは静岡御殿場の田代さんちのわさび。内閣総理大臣賞受賞も受賞したり、日本一のわさびと言ってもおかしくないほどのわさびだ。

見るからに立派なわさび。
ちなみにワサビってキロあたりで考えると下手なマグロより高かったりする。

先ずはマグロを塩でいただく

ブロックの状態から赤身、中トロ、大トロと切り分けて柵にして、塩をまぶしてマグロの食べ比べを行う。

一品目からいきなりアクセルを全開にしてきたかのようなマグロの旨味を存分に味わえるような一皿で、どれも「美味しい」以外の感想を持つことは難しい。
ただ、感じて欲しいのはそれぞれの部位ごとの味わいの違いなんだろうね。だからこその塩で食べる刺身。上質なわさびはたっぷりつけても全く辛くない。

調理前の松葉ガニ(山陰地方でのズワイガニの雄のこと。タグ付きはもちろんお高いし、見るからに最高級の蟹であることは一目瞭然)とマグロの柵をヅケにする仕込みが入って食べるのはお預け。

これは楽しみなやつ。

初音鮨の鮨の食べ方

さて、初音鮨ではお寿司は手渡しで渡される。その後、常連と思わしき人に一貫食べてもらって「見本」をみんなが見る感じになる。
鮨はそのまま手で上を向くようにして食べるように。と。

これはよく考えたらよく出来ている。いつからこのスタイルなのかは知らないけど、今はSNS全盛期だ。写真を撮りまくって早く食べてもらいたいのに中々口に運んでくれないお客様もいるだろうし、鮨を一番美味しく食べるためには舌にネタが当たるように食べることだ。
この食べ方なら鮨の食べ方を知らない人(例えば外国人とかも含めてね)でも、自然と一番美味しいネタが直接舌に当たる食べ方になる。
ただ、自分のペースでゆっくり食べたい人にはちょっと忙しない感じになっちゃうかもね。

天草のコハダ 三重の赤貝

先ずは天草のコハダから。
コハダはまさかの裏返しスタイルで出てくる。柔らかい食感と甘みが先に来て、皮の酢の感じが後から口の中に残る感じだ。

赤貝は三重県産。見るからにいいネタで、叩かなくても(赤貝はまな板に叩くと身が締まってコリコリとした食感が生まれるよ)コリコリとした食感が味わえる赤貝だ。肉厚で旨味がしっかりしている。
シャリはしっかり人肌程度に暖かい。そして、シャリは大きさを指定してもらっても構わないですよというアナウンスもあった。

さわらとボラコ

続いて鰆。春の魚ってかくけど、やっぱり脂が乗った寒い時期の鰆が美味しいと僕は思う。
回遊魚だから地域によって旬も異なる魚だね。多少の寝かせ感があるかな。

そして、長崎県産の10月に仕込んだというボラコのカラスミ。
なんとカラスミを握りで。上にはイカが乗っている珍しい一品。
そのまま食べるとしょっぱ過ぎるカラスミの旨味をイカで少し抑えつつ、旨味の余韻がずっと続くようにしているんだと思う。イカの味わいは一瞬で消えるけど、カラスミがとにかく美味だ。
食べ方を間違えるとただただカラスミの塩っぱさと味の濃さのみを感じちゃうかもしれない。

あん肝

あん肝は握りで提供。

濃厚な旨味が口の中に広がる。あん肝で、柔らかい食感。甘さと苦味と力強い旨味が感じられた。

佐島の地ダコ カジキ

少し旬には早いかもしれないと思いながらも美味しかったのがこの時ダコ。

70キロのカジキは強い旨味が口に入れると一気に広がった。

岩手の赤崎のかき

三陸の中でも一番美味しいと言われているのが赤崎の牡蠣だ。
最近じゃ小さめの牡蠣も出てきているみたいだけど、赤崎の牡蠣といえば3年以上育てた大きめな牡蠣が特徴。今回提供された牡蠣もしっかり大きくて旨味が強い牡蠣だったよ。

中にはフキノトウの味噌が入っていて、微かな苦味がまた良い感じで牡蠣と合う。面白い一品だ。
また牡蠣の出汁のスープもめちゃうまい。これ、もっと飲んでいたい。

トラフグの白子と北海道のゆりねの茶碗蒸し

とにかく白子は熱くて柔らかくてクリーミーな旨味。ジュワーって口の中で広がる特有の旨味。そして、ゆり根ってこんなに甘みがあって美味しいんだね。食感もいい。

松葉蟹のリゾット

これ。めちゃくちゃ美味い。

 

蟹の旨味がすんごいし、シャリとのマッチ感が素晴らしい一品で、今日イチで美味しかったかもしれない。蟹好きとしてはたまらない!

赤身 漬け、中とろ 漬け、大トロの漬け 炙り

そしてマグロはしばらく前に漬けにするところを見せてもらったものを握りでいただく。
赤身も中トロも本当に美味だ。

ただ、圧巻は大トロ。香ばしさと甘味と旨味と柔らかさとがしっかり感じられる。強火で一気に炙ることで余分な脂がいい感じに落ちて、普通に大トロを食べるよりも脂っぽさが軽減されていて実にいい感じなのだ。

赤身 、中トロ、大トロの全部が混ざった手巻き寿

そして寿司ではこれが今日イチで美味しかったのがこちらだ。

これはすごい。旨味の広がりが半端ない。
複雑味があって、多重奏のように押し寄せてくる旨味のウェーブが口の中で一気に広がる口の中が楽しい一品。
遊び心もありつつしっかり美味しい。これはもう一度食べたいな。

シメ

味噌汁。締めの巻物。
そして、江戸前らしく、芝海老がたくさん入った玉子焼き。

甘めの玉子は苦手なんだけど、これは美味しかったな。芝海老の旨味がとってもいい感じ。

別室に移動してデザートタイム

ここで別室に移動するんだけど、お店は3部制。すぐに片付けて、甘味を食べている間に次の組のお客様がいれられるように工夫されていて、なかなかにうまく出来ているなって感じた。

まだ飲み終わっていなかった日本酒も持ってきてくれるというサービスもいい感じ。

 

葛きりとコーヒー

ここで作りたての葛きりとコーヒー。甘味が提供される。

久しぶりに食べた葛切りはつるんとしていていい感じ。
コーヒーと最後に出たアイスも美味しい。

初音鮨

明治に創業して、超高級店として生まれ変わって数年。
予約が取りづらい名店だけど、まるでバブルの時のように高いお金を払って超高級食材を惜しみなく使ったお寿司を食べられるお店だ。
劇場型と言われるだけあって、大将はしっかり撮影ポイントを作ってくれたり、軽快なトークで色々と楽しませてくれる。
最後は握手をしてごちそうさま。

これはファンになっちゃう人も多いよね。
日本酒も飲んだので、1人5万円強と中々強気のお値段だけど、またタイミングを見てどこかで行ってみたいと思うお店だったよ。

初音鮨
03-3731-2403
東京都大田区西蒲田5-20-2

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