料理・食材

馬肉は生でも安全!?食中毒になるリスクは?

Written by Kazuya Akanuma

焼肉屋さんにいくと、ついついユッケを頼んでしまいますが、最近は牛肉のユッケを出すお店は減ってしまって殆どが馬肉のユッケですね。

2011年に起きた牛肉ユッケの集団食中毒事件は生肉業界に大きな改革を迫られました。生レバーの提供は停止になり、ユッケも「認定生食用食肉取扱者」という保健所が発行した許可を持っているお店でしか販売することができなくなってしまいましたね。

牛肉も自主規制が進む中、桜ユッケと呼ばれる馬肉のユッケは相変わらず色々なお店で販売されていますね。

馬肉は体温が高いから安全?

よく馬肉屋さんを提供しているお店に行くと、馬の体温は40度近くあって牛や豚より基礎体温が高いため、寄生虫が生きづらい環境で、そのため安全というお話が店内に書いてあったり、馬肉を販売しているECサイトに書いてあったりするのですが、しっかりと調べてみました。

出典:『明解獣医学事典』チクサン出版社 1991.12

哺乳類などの恒温動物のおおよその平均体温の(℃)
豚38.9 牛38.6 馬37.6 羊39.1

あれ?高くない。豚と牛に比べて馬は高くないですね。むしろ羊のほうが高めです。豚や牛よりも馬のほうが低いです。

ということで、馬は平均体温が牛や豚より高いというのはガセネタな気がしてきました。

馬には抗生物質やホルモン剤等があまり投与されていない

馬はその体の大きさに比べて、内蔵等が小さいため、あまり抗生物質やホルモン剤を体が受け付けないそうです。

馬医者修行日記の抗生物質誘発性腸炎という記事にかかれている記事を一部転載させていただきます・。

 馬に抗生物質を投与していると下痢を起こすことがある。ときには疝痛を伴うひどい腸炎になり、死亡することもある。抗生物質投与をやめると下痢もとまるような場合はいいが、下痢が慢性化し、どうしても止まらないこともある。

抗生物質によって、腸内細菌叢が乱されて悪玉菌が腸内で増えて腸炎がおこると考えられている。

かつては、テトラサイクリン系の抗生物質が腸炎を起こすことが多く、馬には禁忌とされてきた。

また、不思議な話ですが、アメリカ等ではガンガン抗生物質を使っているということですが、少なくとも日本の馬産地では余り使われないため、健全でクリーンなお肉と言えるそうです。

狂牛病(牛海綿状脳症・BSE)や口蹄疫にならない

余り知られていないことですが、狂牛病(牛海綿状脳症・BSE)や口蹄疫というのは偶蹄類(ぐうているい)という蹄が偶数本の動物に飲みかかる病気なのです。

奇蹄類である馬はそういった病気にかかりづらいというのも安全に生食し易い理由の一つです。

「反芻動物」(複数の胃を持つ動物)ではない

馬や豚のように反芻動物ではなくて、胃は一つしかありません。

そのため、反芻動物は腸管出血性大腸菌(O157等)を保菌しているケースがありますが、馬は腸管出血性大腸菌を保菌しているリスクが0ではありませんが低いです。

厚生労働省の資料による平成11年~22年度の調査でも馬刺しから腸管出血性大腸菌は検出されていません。
食肉による細菌性食中毒の原因となる、カンピロバクターについてもリスクは低いといえます。

サルコシスティス・フェアリーのリスク

それでもリスクはもちろんあります。サルコシスティス・フェアリーというゲームのキャラクターの名前っぽい寄生虫が原因で最近では食中毒も起こっています。

農林水産省のホームページには下記のように書かれています。

犬と馬の寄生虫(原虫)です。犬がこの寄生虫に感染すると糞便の中に寄生虫を排出します。馬はこの糞便に汚染された飼料や飲用水などを食べることによって感染します。馬の体の中では筋肉に寄生するため、この寄生虫に感染した馬の肉を食べた犬に感染します。このように、犬と馬との間で生き続けていますが、人に寄生して体内で発育することはないことが分かっています。

2.「ザルコシスティス・フェアリー」が寄生した馬刺しを食べるとどうなりますか?

ザルコシスティス・フェアリーが人に寄生して発育することはありませんが、これが多く含まれる馬肉を食べると、食後数時間程度で一過性の嘔吐や下痢を示し、軽症で終わる事例が報告されています。

現時点では、どのくらいの量を食べると症状を示すかは明らかになっていません。

死に至るような重大な感じではありませんが、一応リスクがあるので注意が必要ですね。対策方法としては、馬肉をマイナス20℃(中心温度)で48時間以上冷凍処理すると、食中毒を防ぐことができるみたいです。

まとめ

まとめると、牛や豚よりは生食をしても安全性が高いけど、決してリスクがないわけではないので注意が必要。と、いうことでしょうか。

 

冷凍すると味が落ちることもありますが、最近では冷凍技術もかなり進化しているので、高い冷凍技術で冷凍された馬刺しは鮮度をほとんど落とさず美味しく食べることも出来るようになってきました。

安全性と、多少のリスクが確認できたかと思いますが、馬や豚、鶏よりは遥かに食中毒のリスクが低いことが確認できたかと思います。

生肉は信頼のできるお店で美味しく楽しみたいですよね。

馬肉は超ヘルシーで健康的

余談ですが、馬肉は超ヘルシーで健康的なお肉です。

  • カロリーは牛、豚の約半分、脂質は牛肉の5分の1以下
  • 高タンパク質でダイエットに最適
  • 鉄分、カルシウム、ミネラル、ビタミン、グリコーゲンと栄養素が豊富

最近では馬焼肉も流行ってますしね。生産量が低いので、余り頻繁に食べることもできませんが、馬肉がもっと世の中に浸透していくといいですね。

About the author

Kazuya Akanuma

株式会社BNF 代表取締役
株式会社ブレインネット 取締役
ITの会社と、Cafe&BARとお寿司屋さんを経営中。

Leave a Comment

/* ]]> */