カリフォルニア

インシグニア – INSIGNIA

Written by Kazuya Akanuma

インシグニアというワインがあります。

2005 年のワインスペクテイター(評価が厳しいことで知られ、ワイン業界に大きな影響を与えると言われているワイン専門誌)で第1位に輝いたワインで、カリフォルニアワイン好きなら名前くらいは聞いたことがあるワインです。

ナパで、いや、カリフォルニアで最も成功したと言えるジョセフ・フェルプスというワイナリーが作ったこの最高のボルドースタイルのワインはとあるサイトに「裏切らないワイン」と書かれていました。

どのビンテージを飲んでも、フレッシュでも熟成させても美味しいという意味なのでしょう。
そう、インシグニアは裏切らないワインなのです。

 

さて、久しぶりのブログの更新になりました。

僕と近しい関係のかたや SNS で繋がっている関係の方はご存知かと思いますが、10年前の2007年5月1日に僕が創業した株式会社ブレインネットはサクラサクマーケティング株式会社に株式を売却しました。

アルバイトやパートも入れるとスタッフは総勢40名以上。

会社を創業した時に先輩経営者から、「法人にするということは社会的責任が生まれるということだよ」と頂いた言葉が、大きな決断をするたびに何度か脳裏を過ってきましたが、今回も例外ではありません。

紆余曲折。というほど生易しいものではありませんが、色々なことを熟考したうえで今回、会社を売却しようという意思決定をしました。

交渉を始めたのは2017年の2月上旬。同業他社。友人でもあり、業界の先輩として尊敬していたサクラサクマーケティングの代表の林会長と何度も話を詰めて、売却が決まったのは僕の誕生日。

2月28日。

当日は林さんが主催するワイン会の日でした。

用意してくれていたワインが、僕の生まれ年である 1981年のインシグニアでした。

美味しくて美味しくて、このワインを一口飲んだ時にとても安堵したのを今でも思い出せます。

強めで印象的なアタック(ワインを口にした瞬間の最初の印象)と凝縮したそれに負けない果実味。そして、熟成を経てさらに複雑化して一言では言い表せない味わいは、自分の起業家としての人生を象徴しているような感覚を感じました。

その複雑で、ちから強く、それでも繊細な印象をうけるワインからは色々なものが詰まっているように感じられたのです。

自分の当時の心境もあったのだとは思いますが、少なくとも当時の僕の心境にはぴったりのワインでした。

「どう?赤沼」

ワインを用意してくれた林さんに聞かれて、そのギュッと濃縮されて複雑味が素晴らしいワインの旨味を表現できるボキャブラリーがまだ僕にはなく、言葉に詰まってありきたりな「美味いっす」としか言えなかった自分が恥ずかしくもあり、「美味いっす」がやっぱり適切な表現だったと今考えても思うのです。

会社を売却しましたが、僕はまだ取締役としてブレインネットに在籍しています。
こうして今日も恵比寿のサクラサクグループのオフィスに顔を出していることもありますが、事業自体の軸は株式会社BNF という会社の方に移しました。(週の大半は船橋にいます)

現在は株式会社 BNF の代表取締役として、Cafe & BAR BellB の経営。熟成寿司専門店 優雅 の経営。もうすぐオープンする新規事業、フード業界専門のクラウドファンディング Foobee の運営。そしてスポーツを中心とした広告代理事業を行なっています。

起業家人生の第二章のような新たな気持ちで再スタートです。

友人に言われました。
「2回目の創業は強くてニューゲーム」だと。

その意味が最近よくわかってきました。10年の経験を得て、お金とかそういったもの以外で得られた経験や人との繋がりはあまりにも強く、偉大です。

ありきたりですが、知り合えた方には感謝の言葉しかないのです。

インシグニアのように期待を裏切らない起業家になるため、邁進していきます。

About the author

Kazuya Akanuma

株式会社BNF 代表取締役
株式会社ブレインネット 取締役
ITの会社と、Cafe&BARとお寿司屋さんを経営中。