過去の記事(2016年まで)

「美味しさ」とか「好み」について最近思うこと。

Written by Kazuya Akanuma

先日行った寿司の試食会で、鮪の赤身の食べ比べを行った。

マルタ島でとれた冷凍のマグロと、京都でとれた生の本マグロ。
原価の差でいうと、倍くらい違う。もちろん京都産の本マグロのほうが高いのだ。それでも、8人中7人が冷凍マグロのほうが美味しいと言った。

冷凍のマグロのほうが明らかに脂が乗っていて口当たりが優しく、口の中でじゅわっと赤身が溶ける。地中海のマグロは魚体が大きいらしく脂も乗りやすい。わかりやすく美味しい味になるのだ。
また、日本人が指導を行うようになってから、地中海近辺の魚を〆る技術。冷凍の技術はここ数年で一気にレベルアップしているらしい。

そんなこともあって、地球を半周も回って僕らの口に運ばれた鮪の赤身は,、寿司好きな僕の友人達の舌を満足させてくれたのだ。

さて、違う日に、事前に説明をして両方を食べ比べてもらうとまた違う感想が出てくる。
大抵は「それぞれ違う美味しさがあるよね。」という感じになってなかなか面白い。

僕らは情報を食べている。

事前に情報がない場合とあった場合では食の感じ方が全く違うんだ。

ちょっと前に、とある大手コンビニチェーンにお惣菜とかお弁当を卸している会社の社長と食事をしながら話をしていた時に彼がこんな話をしだした。

「◯◯(某コンビニ)のコーヒーゼリーは食べたことある?あれね。うちのスタッフがわざわざブラジルまで行って豆を買い付けて、自社の工場で焙煎して作ってるの。だからすっごい風味豊な珈琲の香りが楽しめるんだよ。でも、◯◯(某コンビニ)がその上に甘ったるいホイップとかのせたがるんだよー。香りに拘ったのにホイップが香りにふたしちゃって・・・」

という笑い話なのだが、僕は早速その翌日にそのコーヒーゼリーを購入した。なんだって試したくなる質なのだ。

上に乗ってるホイップやらあまそうなのを全部どかすと、たしかに隠れていた珈琲の風味が強烈に感じられた。それも、物凄くいい香りだ。

 

話は変わるけど、先日ワイン会に参加させてもらった。熟成したカリフォルニアワインの会。これがまたマニアが見たら驚くようなラインナップのワイン会だったのだけど、ここでも「美味しさ」について考えることになる。

8本のワインが出てくるワイン会。この8本の中でも、当然高い安いがあったりするのだが、通常のワイン会に行けばどれも1本1本が主役級のワインだ。

全員4番バッターで野球をやってるようなそんなワイン会なので、当然どれもこれもめちゃくちゃうまい。

つまり、どのワインも「美味しいよね。」という基準の80点は超えてるワインなんだ。それでも、人によって「あれがどう。これがどう。」というのが出てくる。

つまりこれが「好み」だ。アタリマエのことを行ってるように聞こえるかもしれない。

けど、好みっていうのは最低限の80点を超えた同カテゴリの美味しいものを比較して、初めて成り立つんだと僕はワイン会をしながら思ったんだ。

どのワインもべらぼうに美味い。80点どころか殆どが90点は超えてる。そんな中、92点と95点の違いで味の優劣を語り合う。

そう、これが「好み」なんだ。

どれも美味い。微かな違い。そこから生まれるのが好み。でも、大前提は根源的なベースとなる美味しさだ。

僕らは「不味い」か「美味い」か。と、「美味い」と「好み」を混同してやしないか?

そんなことを考えながら飲むカリフォルニアワインはいつもよりさらに美味しく感じたのでした。

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4番バッターだけ集めたようなチームでも、残念ながら4番になれるのは一人しかいない。
カレラの4番はやっぱりジェンセンなんだってもっかい教えてくれたようなカレラの飲み比べワイン会。

 

About the author

Kazuya Akanuma

株式会社BNF 代表取締役
株式会社ブレインネット 取締役
ITの会社と、Cafe&BARとお寿司屋さんを経営中。