ラーメン

やっぱりラーメンが好きだ。

Written by Kazuya Akanuma

あつあつのスープをれんげにとって、少しふーっと息を吹きかけてからゆっくりと口の中に入れる。

スープが喉を潤して食道を通り、体全体に入っていく感覚をゆっくりと味わう。体がスープの味で満たされる感覚をあじわいたくて、もう一口スープをすする。

身体が温まっていく感覚が実に心地よい。

よく透き通った醤油味のスープはシンプルだけど、鰹や煮干しの風味が後からしっかりと追いかけてきてくれて奥深い味わいを体全体で楽しむ。

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辛味のあるネギをスープと混ぜると実によくスープと調和し、魚介系の風味が控えめになってしっかりとピリリと辛いガチッとしたスープに変化した。

また一口スープを身体にいれた。満足そうに僕は無意識で頷いていただろう。

少しスープを入れたレンゲに麺を載せるようにして口に運び、一気に麺を吸い上げる。

微かに平打ち感溢れるちぢれ麺はスープの風味をよく拾ってくれた。僕は途中かられんげのスープと一緒に麺を啜るのをやめた。

麺を啜り、スープを飲む。
ネギの辛さを口の中で楽しむ。
味が染み込んだゆで卵の黄身の風味をしっかり口の中で味わい尽くす。
チャーシューは脂身のジューシーさと豚肉のバランスが素晴らしい。

美味だ。

文字通り、一心不乱でラーメンに夢中になるのだ。

熱くて微かに額に浮かぶ汗すらも心地よく感じる時間を楽しむのだ。

わずか数分の幸せな時間はあっという間に過ぎ去る。
ここで後悔をしてはいけない。体重のこととか、健康のこととかを考えてはいけない。今はただ、目の前の空になったラーメンの丼に少しだけ残ったスープを見つめながら、ただひらすら「美味しかった」と心の中で呟けば良いのだ。

あと何度この店の暖簾を潜ることができるだろう。そんなことを考えながら僕はもう70は超えているであろう老夫婦が経営している小さなラーメン屋さんを後にした。

About the author

Kazuya Akanuma

株式会社ブレインネット 代表取締役
ITの会社と、Cafe&BARとお寿司屋さんを経営中。

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